●第44回:北陸本線(敦賀-直江津間)の475系・521系等観測ガイド(2)

「貫通幌の観測と研究」……今回は前回より実に1年7ヶ月ぶりの「幌」記事です。

遅ればせながら2009年7月下旬の「北陸&大糸線青春18』フィールドワーク」で観測した「幌」レポート、北陸本線の475系や521系など「前幌付き」車両の「フィールドワーク・ノート」です。前回は475系の運用や編成、幌の装着方向などの概要についてまとめてみましたが、今回は観測・撮影ポイントの具
体例を示しながら一昨年の観測記録を振り返ってみましょう。

その前に、観測・撮影のための前提条件を確認しておきたいと思います。
(注:ここでいう「撮影」は走行写真ではなく、形式・編成写真の撮影を指しています)

1 観測・撮影条件

※車両の形式・編成写真を対向ホームから撮影できる駅が望ましい。。
※できれば列車の編成全体と各車1両ずつ、そして台車や下回りなど各部のディテール等の撮影ができる時間があること。
→駅構内は2面2線以上のレイアウト
 (島型1面のみ、島型が複数あっても端部に止まる駅は不適)
→始終発、あるいは特急待避などで停車時間が数分以上ある駅が望ましい。

つまり、編成全体だけではなく、台車などの足周りや幌の装着具合などをじっくり撮るためには、終着・始発列車あるいは特急待避待ちの列車を対向ホームから撮るというシチュエーションが可能な駅が適している、ということになります。それでは、昨年7月下旬の「フィールドワーク」の流れに沿って、何回かに分けて具体例を挙げていきましょう。

2 観測・撮影ポイントの例


敦賀駅


<作例>敦賀で折り返し待ちの366M(クハ455-302側)


<概要>
※ ①が小浜線専用、②~⑦が北陸本線用(④は新快速折り返し用)。
※ 編成・形式写真は②-③、⑤-⑥で可能(中1線程度のスペースが空いているので編成撮りに向
く)。
※ 各ホーム全体が緩やかにカーブ(福井方面を向いてインカーブ)しているので先頭車に幌が付いて
いる米原側からの撮影がお勧め。
米原、福井双方面への普通列車起終点となる運転上の拠点駅なので概ねゆっくり撮影できる。
※ ただし、ホーム間に信号柱が立っていて、どうしても被ってしまうのが難点。

福井駅


<作例>北陸本線355M・475系A18編成(Tc455-47側)


<概要>
※ 列車の発着番線は「えきから時刻表」(http://www.ekikara.jp/top.htm)で把握可能。
敦賀-金沢間の運転上の結節点となる駅。大半の普通列車がこの駅で折り返すか、特急の待避待ち
で(列車によっては15分以上)停車する。
※ 2005年に高架化されたホームは新築された駅ビルの中にあり、屋根ですっぽり覆われているが、採
光窓が多いので比較的明るい。
※ ただし、タイミングが悪ければ北行き(金沢・富山方面)の列車と南行き(敦賀行き)の列車が作例の
とおり被ってしまうこともあるので注意。
※ また、待避線がホーム内側、本線が外側となっており、外側停車の列車(編成撮りができない)も
あるので注意。


以下次回以降の記事に続きます。