▲Rd18ブラジルGP:勝手にF1ドライバーズ・コンテスト
ちょっと、いや結構「筆が滑る」部分も多々あるとは思いますが、その怒りは笑って受け流しつつも、コメント欄へぶつけて下されば幸いです。
第18戦 ブラジルGP(インテルラゴス)
F1-Live.comより
◎http://f1.racing-live.com/f1/jp/photos/2006/gpinterlagos/diapo_339.shtml
◎http://f1.racing-live.com/f1/jp/photos/2006/gpinterlagos/diapo_339.shtml
序盤でタイヤがバースト…この後鬼神の追い上げで4位に入ったミハエル・シューマッハ
ミハエル・シューマッハ(フェラーリ:決勝4位) 12点
フェリペ・マッサ(フェラーリ:優勝) 3点
フェルナンド・アロンソ(ルノー:2位) 2点
ジェンソン・バトン(ホンダ:決勝3位) 2点
佐藤琢磨(スーパーアグリ:決勝10位) 1点
もう一人ずつ言及するのがめんどくさくなってしまったので(おいおい)、まとめていこうと思う。
とにかく今回はミハエルに12点付けたいと思う。いや、「引退レースだから」という部分ももちろんあるが、今回のミハエルは、予選から最悪のリズムだった。予選第3ピリオド開始直後のマシントラブル、これでもう逆転タイトルの目はほとんどなくなってしまった。しかも序盤にはタイヤをパンクさせて最下位にまで落ちてしまう。一方タイトルに王手をかけているアロンソは4位スタートから順調にラップを重ね、タイトルはほぼ決定的となった。
でも、ミハエルは追撃を止めなかった。もうナノの2年連続のタイトルは決定的、ポイント圏内の8位まで上がってきたところでまた何かマシンにトラブルを抱えたのかペースが一瞬落ちる。もう止めてもよかったのだ。アロンソ&ルノー絶対優位と言われたチャンピオンシップをここまで押し返してきたのだ。誰も彼を責める者はいない(はず)。でもミハエルはひたすら前へ出ようとプッシュを続けた。レース後彼は一言「楽しかった」。これでこそレーシングドライバー。「ピット・イン・オーバーテイク」とか「近代F1の究極の姿」とかいろいろ言ってきたが、最後の最後、自分の「後任者」であるライコネンをオーバーテイクしたシーンは闘うレーサーの気持ちを十分感じさせてくれた。いいレースだったと思う。
そのミハエルの「引退試合」の中で、懸命に存在感をアピールしようとしていたのがチームメイトのマッサだった。彼は今回のGPのために、フェラーリというよりはほとんど92~94年のロータスというかラルースのような奇妙なカラーリングのカスタム仕様のレーシングスーツで現れた。おそらく、母国ブラジル国旗の色をモチーフにした、というのが実際のところだろうが、一歩間違えば「ただのイチビリ」に堕してしまうところを、予選、決勝と終始危なげのないポール・トゥ・フィニッシュ。これで今季2回目の優勝、シーズン通してでは82ポイント、ランキング3位で終えることとなったが、シーズン当初から比べると、数字だけでは図れない成長を遂げた、と思う。来シーズン、フェラーリに移籍して悲願の初タイトルを目指すライコネンがまずやらなければならないのはチームメイトに打ち勝つことだろう。
で、結局後半戦は失速したものの、タイトルは2年連続で青のパタリロ、ナノのものとなった。シーズン中盤以降、ミハエル&フェラーリ陣営の「揺さぶり」に心をかき乱され、些か取り乱したシーンも見受けられたが、とにかく目の前のレースの一つ一つに集中しようとしたのが最後は効を奏したか。今回も慌てず、騒がず、いつもどおりのナノの確実なレースだった。どうしてもミハエルの「引退試合」とフェリペの「身も心も捧げたパフォーマンス」の前に若干霞んでしまったのは致し方のないところだろう。
あと、第2ピリオドで脱落するも、懸命の追い上げで3位表彰台を獲得したバトンにも点を入れておきたい。彼が本当に「勝つ味」を覚えたのか、はたまたあのハンガリーの勝利はただのマグレなのか…後者のような気もしないではないけれど、こういう結果の残し方のできる彼は少なくともヘボでもヘタレでもないことだけは確かだと思う。
それから、今回は何と言っても佐藤琢磨のパフォーマンスに触れないわけにはいかないだろう。ポイント間近のトップ10フィニッシュもさることながら、決して完走車中の最下位ではなく後に5台(チームメイトの山本左近も含むが)を従えてのフィニッシュ。現状で考えうる最高の結果だったと思う。おそらく琢磨のF1シートはスーパーアグリにしか残っていない、という状況は変わらないと思うが、この流れを来シーズンのマシン開発にもつなげていってほしい。
これで今シーズン18戦の全てが終了しました。
ここまで毎戦、私のそれこそ「勝手な」観戦レビューにお付き合いいただき本当にありがとうございました。ここ3年ほど、正直言うとF1に対してはちょっとシラケ気味のところがあったのですが(もちろん鈴鹿の「お祭り」だけは別格)……昨年自分のブログサイトを立ち上げてみたことが、結果的にこうやってF1を改めて見直してみるいいきっかけになったと思っています。来シーズンのレビューについて、同じ形にするか、「定点観測」のような形にするか…。どういう形で書いていくかはオフシーズン・テストでも見ながらゆっくり考えていく予定です。
今シーズンとミハエル・シューマッハの「総括」については、また改めて別の記事にしてみたいと思います。
【「今回頑張ったドライバー」最終ランキング】
1位 98点 ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)
2位 81点 フェルナンド・アロンソ(ルノー)
3位 37点 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
4位 30点 ジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)
5位 26点 キミ・ライコネン(マクラーレン)
6位 16点 ジェンソン・バトン(ホンダ)
7位 12点 デビッド・クルサード(レッドブル)
8位 11点 アンソニー・デビッドソン(ホンダ)
8位 11点 ペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン)
10位 5点 佐藤琢磨(スーパーアグリ)
10位 5点 ニック・ハイドフェルト(BMWザウバー)
10位 5点 ラルフ・シューマッハ(トヨタ)
10位 5点 ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)
10位 5点 マーク・ウェバー(ウィリアムズ)
15位 4点 ファン=パブロ・モントーヤ(マクラーレン)
16位 3点 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
16位 3点 ルーベンス・バリチェロ(ホンダ)
18位 2点 ロバート・クビカ(BMWザウバー)
19位 1点 ビタントニオ・リウッツィ(トロ・ロッソ)
19位 1点 アレクサンダー・ブルツ(ウィリアムズ)
19位 1点 ジャック・ビルヌーブ(BMWザウバー)
19位 1点 セバスチャン・ベッテル(BMWザウバー)