さて、セナの続きです。
92年シーズンは前年とは一転して、セナにとっては厳しい1年でした。ウィリアムズ・
ルノー&マンセル+パトレーゼに計10勝を許す完敗(その内訳にはあえてツッコまないように)、さらにはセナの頼みの綱だったホンダも92年限りでのF1活動休止を発表、まさにセナにとっては泣きっ面に蜂でした。
「失恋」とはもちろんセナがホンダ・パワーを失うことを指していますが、それにしても、「
失恋レストラン」とは・・・不覚にも爆笑してしまいました。これ、若い人にわかるでしょうか?往年のスーパースター・
清水健太郎氏の1976年リリースのヒット曲にして
出世作の題名なんですが・・・でもその後のシミケン、麻薬や
覚醒剤で4回も警察に逮捕され、ひょっとしたら逮捕のニュースで逆にその存在を知られるということもあったかもしれません・・・話が逸れました。
(24) 走る四面楚歌
(25) 追いつめられて壇ノ浦
(26) ハートブレイク・プリンス
(24)と(25)は、
プロスト絶対優位の89年日本GPの実況で。その後結局セナは88年に得た王座を
プロストに明け渡し、しかも
FISA&バレストル会長からドライビングが危険であると批判され、
スーパーライセンス剥奪までちらつかされるいう二重の屈辱を受けることになります。そのときのセナを表したフレーズが(26)。
「苦悩に充ち満ちたコックピットの
ハムレット」とも。セナが苦境に立たされた際に多用されたフレーズ。
(28) 音速のバラード
どんなバラードや(笑)。でも、どことなしに表情に常に哀愁を帯びているセナにはなぜかこのフレーズがぴたっとハマる。
(29) 才能のデッドストック状態
(30) セナはセナの持ち腐れ状態
93年シーズン、ホンダ・パワーを失ったセナ&
マクラーレンはこれまでと比べ戦闘力の大いに劣る
コスワースエンジンで戦う羽目になります。それを評したフレーズ。
「己の沸騰する闘志を冷却しながら走る
ラジエータ走法」と91年の日本GPの実況で。セナはポールのベルガーに大逃げを打たせ、自らは3位マンセルを巧みに牽制しながら2位をキープ。タイトルには
鈴鹿と
アデレードを連勝するしかないマンセルは序盤で辛抱たまらず1コーナーをコース・アウトして、リタイヤ、年間5勝しながらマンセルまたもタイトルを逃す結果になってしまいました。そこらあたりの、もうほとんど
プロスト顔負けともいえる巧みなセナのレース運びを評したフレーズですが・・・ちょっとそれはセナのキャラじゃない。
(32) ブロックの帝王
何か話があっち行ったりこっちに来たりでいそがしいのですが、93年は
コスワースV8エンジンの
マクラーレンでウィリアムズ・
ルノー&
プロストに完敗か・・・と思いきや、実際には年間5勝で予想以上に健闘。同時に巧みなブロック・ワーク、別名ナンチャッテ走法で
ミハエル・シューマッハや
ミカ・ハッキネンなどの気鋭の若手を翻弄し、おちょくり倒したという感がありました。「あんなのはフェアじゃない。オレの方が速い!」とアニキが素で怒ってたのは今からはとても想像できませんね・・・(笑)。
(33) スピードの独裁者
こういうの、好きだなぁ、オレ(笑)。もはや
プロスト&バレストル連合軍にいぢめられてもけなげに耐えるセナの面影は消え去り、したたかにヨーロッパの強者たちと渡り合う
ディフェンディング・チャンピオンという感じですね・・・。
元ネタはもちろんセナのコンプリートでの本名、
アイルトン・セナ・ダ・シルバ。「ダ・シルバ」は確か母方のの姓だったと思いますが、ブラジルではけっこうよくある名字だそうな。
(36) F1現役神話
(37) リアルタイム・ヒーロー伝説
こんなフレーズがしっくりくるのって、やっぱりセナぐらいですね。
(38) 大陸間弾道のシンデレラ
F1の序盤は、ヨーロッパ以外の地域を転戦する移動距離の長いイベントが続きます。それにしても、「シンデレラ」とは・・・いや、意外と似合うかも、ていうかしまいにゃセナ怒るぞ(笑)。
確かに、ベルガーと組んでたとき、マシンの調子が少々アレでも最後まで走りきってポイント持ってくるのがセナ、途中にヤケクソ・
オーバーレブでエンジンをポアさせて果てるのはベーやんでしたなぁ・・・。
(40) 後ろを振り返ると、すべてが無になるという、ギリシャ神話にちなめば、 ひたすら無人の前方を見つめている、そんな宿命づけられた、我が名はオルフェス! そのオルフェスのごとく、セナが行きます!
90年
モナコGP最終ラップでのフルタチ絶叫。こんなテンションの高い番組を深夜2時か3時かに見られる世の中とは・・・一体何なんでしょうね(笑)。
とりあえずセナはそんなところでしょうか。
次は50音順で行けば、
アラン・プロスト。この人のフレーズもまた多いです。