●103系のある風景:福知山線カナリア色
103系のコーナー、これまで1両ずつ車両紹介の形で進めてきましたが、今回はちょっとお休みして、「103系のある風景」と題してお送りします。・・・要は昔は車番を控える習慣がなかったので、車番が分からないモノをネタにしているだけなのです・・・(苦笑)。
上の写真は、福知山線電化時に宮原運転所に新製配置されたカナリア色の103系4連です。福知山線といえば、子供の頃の記憶では山陰本線の京都口と並んで、旧型客車の長距離鈍行列車が走り回るローカル線、というイメージでしたが、1981(昭和56)年に尼崎-宝塚間が電化され、そのときに103系が新製投入されました。ちなみにTc車はATCなしの高運転台車です。関西圏では初めてのカナリア・・・ということもあって、当時けっこう話題になったのではなかったでしょうか。
その後、1986(昭和61)年10月ダイヤ改正で福知山線全線が電化され(同時に宝塚-三田間は新線に切り替えられた)、103系の普通電車は新三田まで延長となりました。電化延長時には各駅が改装され、写真の道場駅もホームの嵩上げ、駅舎の改築等リニューアルが行われ山の中の小駅・・・というイメージからは少し変わっています。
この道場駅、所在地は神戸市北区なんですが、福知山線のレイアウト的には、いわば神戸市内の飛地のようなポジションにあるためか(両隣の駅はそれぞれ三田市、宝塚市)、運賃計算上での「特定市内駅」(特定市内中心駅からの営業キロが201kmを越える場合は中心駅からの距離で計算)から除外されています。時刻表のピンクページの説明でも「”神”神戸市内の駅(道場駅を除く)」と書かれていますので、またご覧になってみて下さい。
後に福知山線用103系は、低運転台車のカナリア色が宮原所に入ってきたり、また東海道・山陽本線の各駅停車と共通運用になったり、明石区の201系が入線してきたりしたことから結局は全車スカイブルーに塗り替えられてしまいます。そもそも103系のカナリア色自体がほかの色に比べると少ないせいか(特に関西ではここしかなかった)、今でも福知山線カナリア103系を懐かしむファンは多いようです。