●投票結果:JR車両の好きな所属区所標記

鉄道で旅をして、何に「旅情」を感じるか…と聞かれれば、地域スペシャルの車両とか、その地域の訛りが少し混じった車掌さんのアナウンスとか、地元の人との出会いや行き先の土地それぞれの食べ物とか、いろいろあると思いますが、そこらあたりは「鉄道旅ロマン系」のブロガーさん方にお任せして、マニアックな私としては、隠れた「ツボ」として「JRの車両の所属区所標記」を挙げてみたいと思います。

JR車両の所属区所標記…国鉄時代から連綿と受け継がれてきた、車両が所属する車両基地(電車区、機関区、客車区、運転所、車両所etc...)の省略標記は次のようなパターン。

国鉄時代:「所管する鉄道管理局の略字(漢字1文字)」+「車両基地名の電略標記(原則カナ2文字)」
*JR化後:「所管する各支社名等の略字(漢字1文字)」+「車両基地名の電略標記(原則カナ2文字)」

その電略記号は必ずしも上から2文字というわけではなく、それぞれ区所ごとの特徴が出ていて個性的な標記がたくさんあります。通常は車両の2位側(裾部に②と標記)に小さくペイントされていて(特急型車両・JR西日本の223系等では妻面に)目立ちませんが何となく気になる存在です。そこで、4月~6月の投票の「お題」として、そのいくつかをピックアップさせていただきました。

投票結果は以下のとおりです。

投票下さった皆様方にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。

イメージ 11位「八ミツ」(三鷹電車区JR東日本・八王子支社)

全16票のうち7票入りました。三鷹」→「ミタカ」→「ミツタカ」→「ミツ」でしょうか。総武緩行線の209系、E231系が配置されている電車区ですが、確かに関東の人ならずともインパクトのある区所標記だと思います。私も初めて見たとき、思わず一人心の中でにんまりしてしまいました。

ここで、本来なら、上で区所標記の画像を出したかった所ですが…残念ながら私自身が撮影した「八ミツ」標記の画像がなく、転載可のフリー素材でも見つけられなかったので……昨年夏に子供たちと梅シロップを作ったときの画像を載せておきます。ええ、そうです。彼らが梅に注ぎ入れているのは「ハチミツ」ですね(笑)。


イメージ 22位「神ホシ」(網干総合車両所JR西日本・神戸支社)

3票入りました。網干」→「アボシ」→「ホシ」。電略には原則濁点を使わないので「ホシ」となっています。かつては113系専用の電車区として開設され、今ではアーバンネットワークの主力たるインターシティ「新快速」用223系の牙城となっている車両基地です。「総合車両所」となっているのは、2000年4月に鷹取工場の機能を移転したためです。かつては明石電車区(大アカ)の派出所として開設された網干所、今では立場が逆転して明石電車区の方が「網干総合車両所明石品質管理センター」となっていて、区所標記も同じ「神ホシ」ですこしわかりにくいですね。

それはそうと「神アホ」だったら…とベタなことをすぐ考えるのは私の悪い癖です(笑)。


イメージ 33位「海ミオ」(美濃太田車両区:JR東海・鉄道事業本部)

2票入りました。美濃太田」→「ミノオオタ」→「ミオ」。高山本線太多線用のキハ40系等が主力として配置されている美濃大田区、音の響きとしては個人的には一番好きですね…「ミオ・ミオ・ミオ」ってチョー・ヨンピルやないっちゅーに、と書きたかっただけだったり(笑)。


イメージ 44位「四カマ」(高松運転所:JR四国)

1票です。「高松」→「タカマツ」→「カマ」。これは「知らなければ読めない」ですねぇ…「難読」というか「難解」区所名の中に確実に入るのではないかと。それから、「カマ」って何かいいですねぇ……って何が(笑)。


その他


あと、投票いただいた区所名で…主なモノとしては、

●「宮ハエ」… 川越車両センター(JR東日本・大宮支社)
 「川越」→「カハゴエ」→「ハエ」。これも最初見た時「何やこれ」と思いました(笑)。
●「東ヤテ」… 山手電車区(JR東日本・東京支社)
 「山手」→「ヤマテ」→「ヤテ」。現「東トウ」(東京総合車両センター)。
国鉄時代は「南ヤテ」…関西人の私としてはこっちの方が好きです(笑)。
●「大ムコ」… 向日町車両所(旧大阪鉄道管理局)
 「向日町」→「ムコウマチ」→「ムコ」。現「京キト」(京都総合車両所)。
●「大ミハ」… 宮原総合運転所(JR西日本・大阪支社)
 「宮原」→「ミヤハラ」→「ミハ」。国鉄からJRに代わっても変わらぬ区所標記の「名門」でしょうか。


その他私の「お気に入り」区所標記


あと、私の「お気に入り」をつらつらと並べてみると……。


イメージ 5

419系「金フイ」標記


上の写真は、「金フイ」福井地域鉄道部敦賀運転派出、と正式名称はずいぶん長くなっていますが、つまり昔の「敦賀第一機関区」ですね。今は419系3連×9本の根城となるところですが…「福井」→「フイ」というのが何とも。何か風でフーと飛んでしまいそうな…と言いつつ419系は結局何年使われてきたのでしょうか(笑)。

イメージ 6

165系「高シマ」標記


お次は…「高シマ」新前橋電車区。今では八高線用キハ110系の車両基地などと一緒になって「高崎車両センター」となっています。「新前橋」→「シンマエバシ」→「シマ」という「難解区所名」もさることながら、何と言っても心の琴線に響くのは「高」がいわゆる「はしごだか」になっているところでしょうか。この字体は現在の高崎車両センター(高タカ)にも受け継がれています。

その他は、113系の隠れた聖地」福知山車両所電車センター(福フチ)も好きですね。旧字体の「福」の字がいかにも国鉄テイスト。誰ですか?「フ」と「チ」の間に小さい「エ」を入れている人は(爆)。

●「福フチ」標記について → 「●第8回:幌関係部品の名称②(一枚幌)」<貫通幌のガイドライン> に画像を記載しています。


ちなみに、今一番撮ってみたいと思う区所標記は…越美北線キハ120の車両基地越前大野鉄道部」でしょうか……「金エチ」。お後が全然よろしくないようで(爆)




【関連リンク】
●日本の車両基地 -Wikipedia
 ~現在のJR車両の所属区所標記が掲載されています。