▲ミハエル十番勝負Vol0:ジャンピング・ガッツポーズ

16シーズンにわたってトップ・クラスのF1ドライバーとして君臨してきたミハエル・シューマッハ(1969~:ドイツ)が遂に2006年シーズン限りで引退した。

タイトルこそ激闘の末ルノーフェルナンド・アロンソに2年連続で譲ったものの、年間7勝(通算91勝)、故アイルトン・セナが持っていたポール・ポジション記録も更新する(通算68回)など、2005年の大不振にオトシマエを十分付けてみせた上での引退だった。あと数年は第一線で活躍できる余力を残しての引退は、シートを後進に譲ったためとも言われたが、ともかく来シーズンはミハエルのいないF1を迎えることになる。フェラーリでミハエルの後釜に座ることになるキミ・ライコネンマクラーレンに移籍してキミが座っていたシートに収まる2年連続チャンピオンのフェルナンド・アロンソ…これからのF1はこの2人を中心に回っていくと思われるが、ミハエルの後、彼らはどういう系譜をF1史に書き加えていくのだろうか……。

そこで、この「モータースポーツ雑記帳」では、「ミハエル十番勝負」と題して、16年間のミハエルのレース・トピックスを次回から10回に分けて振り返ってみたい。選んだレースは以下のとおりだが…優勝したレースだけでなく、彼のレース・キャリアを振り返る中で強く印象に残ったものをセレクトしてみた。


1 1991年ベルギーGP(予選7位・決勝リタイヤ)
   ~ジョーダンからF1デビュー

2 1992年ベルギーGP(予選3位・優勝)
  「ピットイン・オーバーテイク」の鮮やかなキャリア初勝利

3 1994年日本GP(ポールポジション・決勝2位)
  豪雨の中デーモン・ヒルとの熾烈なバトル

4 1996年スペインGP(予選3位・優勝)
  フェラーリ移籍後初の優勝、ミハエルだからこそできた勝利

5 1997年日本GP(ポールポジション・優勝)
  チームメイトのアーバインを文字通り「アゴで使って」得た勝利

6 1998年ベルギーGP(予選4位・決勝リタイヤ)
  珍しく感情を露わにしたミハエル

7 2000年イタリアGP(ポールポジション・優勝)
  通算41勝目、故セナの記録に並ぶ。プレス・カンファレンスでのミハエルの号泣

8 2002年オーストリアGP(予選3位・優勝)
  チームメイトのバリチェロに露骨に譲らせて得た勝利。「ミハエル空気読め」

9 2006年サンマリノGP(ポールポジション・優勝)
  絶好調のアロンソのリズムを狂わせ、熱く守って得た勝利

10 2006年イタリアGP(予選2位・優勝)
  一番の見せ場で得た勝利


ミハエルのドライビング・スタイルが問題視された94年オーストラリアや97年スペイン(要は勝利を熱望するあまり故意にぶつけたのでは、と言われている)も挙げたかったのだが…そのあたりはまたそれぞれの記事の中で触れていきたい。

ところで、完全に余談になるのだが…ごくこく個人的には、ミハエル・シューマッハといえば……とにもかくにも「ガッツ・ポーズがサマになるヤツ」(笑)。表彰台での彼は実にカッコヨク嬉しさを爆発させる。ベネトン時代のガッツ・ポーズは、腰を入れて両腕でアッパーを連発して最後に拳を突き上げ高笑い。その後フェラーリに移籍してからはお馴染みの「ジャンピング・ガッツポーズ」に進化した(どこがやねん)。

一方ライバルのフェルナンド・アロンソの勝利の雄叫びは一部では「逆イナバウアーとも「変形クック=ロビン音頭」とも言われる(誰が言ってるのか)妙ちきりんな代物。個人的にはそこそこ面白いとは思うが…ファンの多くには今ひとつ評判がよろしくないようだ。ナノの顔がどうも最近パタリロに見えてきて仕方がないのだが…気のせいだろうか。後一工夫あれば、彼の「クック=ロビン音頭」がミハエルの「ジャンピング=ガッツポーズ」の衣鉢を継ぐ…ことはまさかないだろうなぁ…。

ともあれ、ミハエルの「歓喜のポーズ」をいくつかweb上で探してみたのでスクリーンショットと当該ページのリンクをご紹介しておきたい。


イメージ 1

2006年ドイツGPでのジャンピング・ガッツポーズ

■「SL Ohtuleht」(エストニア)より…


イメージ 2

ジャンピング・ガッツポーズの壁紙

■sport.de -michael schumacherより…

イメージ 3

フェルナンド・アロンソの「勝利の舞」~変形クック・ロビン音頭

▲Rd17日本GP:勝手にF1ドライバーズ・コンテストより再掲