▲Rd14ベルギーGP:勝手にF1ドライバーズ・コンテスト2007

ちょっと、いや結構「筆が滑る」部分も多々あるとは思いますが、その怒りは笑って受け流しつつも、コメント欄へぶつけて下されば幸いです。

第14戦 ベルギーGP(スパ=フランコルシャン)

●ポール・ポジション……キミ・ライコネン(フェラーリ)<通算15回目>
●優勝……………………キミ・ライコネン(フェラーリ)<通算13回目>

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【今回「頑張ったドライバー」】



この9月13日に行われた、FIA世界モータースポーツ評議会の公式リリースを読んでしまった今となっては、もうこうするしか、キミに20点全部逝ってしまうしかないではないか(?)。

件の「ステップニーゲート」に関して、一転してマクラーレンへの史上最高額の罰金を含む失格裁定(コンストラクターズ・ポイントの剥奪)に揺れるF1グランプリ・シーンの中行われた2年ぶりのスパで淡々と、しかし冷徹な一撃を打ち込むかのようなキミのポール・トゥ・ウィン。トップを譲ったのはピット・インの間だけで、ファステストこそフェリペに譲ったものの「完勝」とも言うべきレースだった。

情報漏えいとその情報の活用が組織的になされたものなのか、また、一旦「処分なし」となった評議会の裁定が何故ひっくり返ったのか、ドライバーには「お咎めなし」でいいものなのか、そして「正当な情報収集」とそうでない「スパイ行為」を区分するものはあるのか等々、今回の裁定に関して思うところはまた稿を改めたいと思うが、このままマクラーレンのルイスかナノのどちらかがタイトルを決めても今ひとつ白けた感じは否めない。かといって、ここからキミかマッサが怒濤の追い上げで逆転タイトルを決めたとしても、それはそれで「出来すぎ」の感がしてどちらにしても「チャンピオンシップの興」が大いに削がれてしまったことには違いはない。

でもおそらくは表彰台で「まだ首痛いなぁ」としか思ってなさそうなキミの平淡さがこういう時には却っていい。こんなときこそ、ニックとかニコとかヘイッキとか……入賞圏内でつばぜり合いをしているドライバーが突如暴れたり大逃げを打ったりする展開を是非とも望みたい。


で、ここからは、タイトル争いの展望について概観してみたい。まず、現時点でのポイントランキングは次のとおりである。

1位 97点 ハミルトン(3勝)
2位 95点 アロンソ(4勝)
3位 84点 ライコネン(4勝)
4位 77点 マッサ(3勝)
5位 56点 ハイドフェルト(0勝、2位/3位各1回)

残り3戦で上のような状態になっているが、ニックは残りを全部勝っても86点でタイトルの可能性はない。またフェリペは残り3つ勝つと107点となり、一応タイトルへの可能性は残っているが、20点差のハミルトンには3戦中2度表彰台に上がられてしまうと最低でもルイスは109点となり、追いつくことはできない。また、18点差のアロンソには同じく3戦中2度表彰台に上がられて、そのうち1回が2位ならフェリペは追いつけない。いずれにせよ今のマクラーレンからすれば余裕でマークできる数字ではある。

また、7点差のキミに対しては、もしキミが3戦連続で2位に入れば1ポイント差でキミの方がマッサを上回る。といった具合に今の時点でマッサの逆転タイトルの目は極めて厳しい。

では、ライコネンはどうだろうか。ルイスには13点、ナノには11点差である。キミが残り3つ勝つとトータル114点となるが、ルイスはそこまであと17点、ナノはあと19点である。

<シミュレーション1>
ルイス:残り3戦いずれも2位→ 97+24=121点(>キミ114点)
ナノ :残り3戦いずれも3位→ 95+18=113点(<キミ114点)
→1位ルイス/2位キミ/3位ナノ

<シミュレーション2>
ルイス:残り3戦で2位2回3位1回→ 97+22=119点(>キミ114点)
ナノ :残り3戦で2位1回3位2回→ 95+20=115点(>キミ114点)
→1位ルイス/2位ナノ/3位キミ

<シミュレーション3>
ルイス:残り3戦で2位1回3位2回→ 97+20=117点(>キミ114点)
ナノ :残り3戦で2位2回3位1回→ 95+22=117点(>キミ114点)
→1位ナノ(4勝)/2位ルイス(3勝)/3位キミ


……と、いずれもマクラーレン勢が残り3戦で2位、3位に続けて入ってくればキミのタイトルの目は消える。であるなら……もうフェラーリの1-2を3つ続ける「シミュレーション4」しかない。

<シミュレーション4>
キミ1位/フェリペ2位×3戦で、
ルイス:残り3戦で3位3回→ 97+18=115点(>キミ114点)
ナノ :残り3戦で3位3回→ 95+18=113点(<キミ114点)

いや、それでもまだ足りない。ルイスが3回とも3位なら1点差でタイトルはルイスのものになってしまう。………と、そこでまたニックですよ。

予選は当然フェラーリの1-2。キミが大逃げを打ってフェリペがとにかく押さえる。まさにフェリペの役者ぶりを存分に見せてもらいたい。そして一戦でもいい、ニックが予選3番手に食い込むか、4位以下でも第2スティントをロングで取る変則2ストップとかわけのわからないことをやってマクラーレン勢を引っかき回す。ともかく「Bクラス常連時代のロッテ」(相手チームの優勝決定戦とかやたらに強かった)のようなドライバーが出てきてかき回す展開を期待したい。ニコ、クビサフィジケラ、ヘイッキそしてDC先生あたりか。




【「今回頑張ったドライバー」第14戦までのランキング】
1位 63点……キミ・ライコネンフェラーリ
2位 58点……ルイス・ハミルトンマクレーレン)
3位 46点……フェルナンド・アロンソマクラーレン
4位 34点……フェリペ・マッサフェラーリ
5位 20点……ニック・ハイドフェルトBMW
6位 14点……佐藤琢磨スーパーアグリ
7位  7点……ヘイッキ・コバライネンルノー
8位  6点……アレクサンダー・ブルツ(ウィリアムズ)
8位  6点……ロバート・クビカBMW
10位  5点……ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)
11位  4点……エイドリアン・スーティルスパイカー
12位  3点……マーク・ウェバーレッドブル
12位  3点……ジャンカルロ・フィジケラルノー
14位  2点……アンソニー・デビッドソンスーパーアグリ
14位  2点……ラルフ・シューマッハトヨタ
14位  2点……デビッド・クルサードレッドブル
14位  2点……ヤルノ・トゥルーリトヨタ
14位  2点……ジェンソン・バトン(ホンダ)
19位  1点……マルクス・ヴィンケルホック(スパイカー
19位  1点……セバスチャン・ベッテルBMWトロ・ロッソ