◆Vol1:函館市電の終点① 谷地頭
この10/21-/23に職場の親睦旅行で函館に行ってきたことは「2005函館」(第1回参照)でご紹介したとおりです。
初日は宿泊場所に午後3時過ぎに到着後、夕方6時まで3時間ほど空き時間がありました。ということで、同室の主幹と補佐の「え、もう行くの? 元気やなぁ」との声に見送られ(笑)、ホテルのフロントで「市電1日乗車券」(600円)を購入し、最寄りの宝来町電停からまず向かったのが谷地頭(やちがしら)でした。
実際に乗りに行ってみてちょっと驚いたのが、けっこう頻繁に運転されていること。始発は7時前と少し遅いものの、湯の川-十字街までは5分間隔、十字街から谷地頭とどつく前へはそれぞれ10分間隔となっていて、さほど待たずに電車に乗ることができます。時刻を事前によく調べず行ったので、20分~30分に1本ぐらいだろう、と何となく思っていましたが・・・。
宝来町の停留所に着くと、既に谷地頭行きは行った後のようでしたが、この3時間の間にどこへ行こう・・・とぼんやりと考えているうちに次の電車がやってきました。宝来町を発車すると、電車は右へ大きくカーブします。緩やかな坂を少し上り、次の青柳町を出発すると、今度は一転して下り坂になり・・・そしてちょうど坂を下りきったあたりが終点の谷地頭でした。
谷地頭は、クルマがひっきりなしに市電の左右を通り過ぎていく終点・・・と別に理由もなく勝手にイメージしていましたが、実際はクルマもまばらで、静かな住宅街の中にあるひっそりとした終点でした。お客さんをみんな降ろすと、運転士さんはバックミラーを畳み、運賃箱とブレーキハンドルを抜き・・・次は折り返しの発車準備です。
反対側の運転席に運賃箱をセットして後部ドアを開け、ブレーキハンドルをはめ込んでから左右に少し回してテスト。それからバックミラーを突き出し一息つくと、すぐ出発です。戸閉め警告音が「みー」と鳴り、「こー・・・」とブレーキが緩む音がすると・・・モーターの鈍い唸り音を残し、折り返しの湯の川行きはゆっくりと坂を登っていきました。
と、どうでもいいようなことを事細かに書いたのは・・・他に何もせず、次に来た電車に乗って折り返してしまったからです。後で幹事長役の係長さんに「立待岬とかどうやった?」とか、同室の補佐さんに「温泉入ってきたの?」とか聞かれた時にはちょっと困りました・・・正直に「電車の写真だけ撮って帰ってきました」とゲロして「もったいない」と呆れられました(^^。
でも、わずかな自由時間、「この時間は鉄ヲタに徹する」と心に誓ったアホな私は、函館駅にも行きたかったし、どつく前、できれば湯の川にも行ってしまいたかったのです。でも函館から帰ってきた今、立待岬もそうですが、市営谷地頭温泉に入ってこなかったことを実はかなり後悔しています・・・。でもまぁ、ここは「旅のようなもの」だから、これでいいのかもしれません(苦笑)。
谷地頭温泉については・・・さくらこさんの「さくらこの運転日誌」函館市電と夜景をご参照ください。運悪く全検中で私はお会いできなかったNo.530の雄姿も収められています。ちなみに、530号のバックに写っている棒二森屋の看板がいい味を出しています。