◆Vol13:永原バリア②475系と近江塩津駅

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クハ455-56等3連 近江今津駅3番ホーム 2005年8月8日


上の写真は去年の8月に「大回り」をしたときのモノですが、画面左側にちらっと写っているのは、近江今津折り返しの223系京阪神方面直通新快速です。近江今津には14:33到着、乗り換え先の長浜行き475系3連は14:43発ですから、この連絡はもちろん乗り継ぎ的にはベストですが、この223系新快速は15:13の折り返しまで留置線に引き上げず2番線に居座る形になっていますので、私のような「対向側ホームから車両の形式風写真」を撮りたい人にはちょっと残念なパターンです・・・というか、そういうしょーもないことにこだわらなければもっと楽になれるのでしょうが(笑)。

どうしても、ということであれば、1本前の京都13:16発普通(近江今津14:17着)なら、こちらは同じ2番線に次の新快速を入れるために留置線へ引き上げますから、その間に長浜行きの電車の「形式風写真」を撮ることができます(「旅のようなもの」Vol.8若狭へ①・・・湖西線と和邇アルタ参照)

近江今津から近江塩津までは、間に近江中庄、マキノ、永原と3駅があり、所要時間は20分程度。右側に見える琵琶湖の湖面が心なしか濃い青に感じられ・・・というのは「湖北路を往く」という先入観なんでしょうが(笑)、長いトンネルを2つ抜けている間(永原はその2つのトンネルの間にあります)に琵琶湖の北端部分を通り過ぎていきます。長いトンネルは景色も見えず退屈だ、という向きも当然あるとは思いますが、個人的には嫌いな方ではありません。何か「外の世界から一旦切り離されて、また戻っていく」感覚が意外と心地よいからでしょうか・・・。

2つ目のトンネルを抜けると、車内の照明が一瞬暗くなり、交直セクションを通過したことが分かります。そして、右手に北陸本線が見えてくると・・・近江塩津に到着です。


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近江塩津から長浜・米原方面にはスイッチバック


敦賀・福井方面列車の場合は、ここで1分ほど停車の後、そのまま出発となりますが、長浜・米原方面列車の場合は、ここで列車の向きが変わりますので、運転士さんが移動する「エンド返し」の時間を見込んで4分間ほど停車します。上の写真はその間に撮ったモノですが、幌付きのクハ455はホームの米原側ぎりぎりに停まっているので、連絡通路への階段から捉えたこのアングルが精一杯のところです。構内踏切から撮れればいいのでしょうが・・・実際構内踏切への入り口が「おいでおいで」しているように見えてしまう(苦笑)のですが・・・素で危ないです。やめておきましょう。

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一見地下の連絡通路に見えますが・・・ 2003年3月

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人気のない夜の待合室 2003年3月


近江塩津の駅構内ですが、ホームから連絡通路までは意外と「深い」です。先程の写真、475系を撮ったときですが、4分あれば対向ホームへ行って電車撮って楽勝、と思っていましたが、実際は結構時間がかかり、最後は長い階段をダッシュして何とか間に合いました。もう同じことをやろうとは思いません(笑)。ホームから長い階段を下りていって連絡通路を通り、待合室を通り抜けたところがちょうど駅入り口になるのですが、感覚的には「いったん地下に潜って・・・」というイメージなので、駅を出たところがそのまま国道(?)沿いになっているのはちょっと妙な感じです。

さて・・・待合室の写真ですが、これは夜の写真ですね。・・・前回の記事で「時刻表をロクに調べずに行くとシャレにならない目に逢う・・・」云々と書きましたが、これがその「シャレにならない目に遭った」2003年3月に茫然としながら撮った写真なのです(笑)。

シャレにならない目・・・要するに近江塩津湖西線に乗り換えようとしたら、もう最終が出た後で「大阪近郊区間大回り乗車」に見事失敗した、ということです。しかも、米原に引き返すのにこの駅で小一時間待つ羽目になったのです。誰もいない寒々とした夜の駅の待合室で一人電車を待つのは・・・ちょっと情けないものがありました。ただ、自動販売機があって暖かい缶コーヒーを飲めたのが救いでしたが・・・。

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近江塩津駅湖西線時刻表 最終は19:47発


それでも電車がやってくる時刻が近づくと、どこからともなく人が集まり、待合室の空気も徐々に暖まってきました。おそらく毎日この駅を利用しているであろうこれらの人々の目には、スーツにコートを被って、ブリーフケースを提げて澄ました顔をして缶コーヒーを飲んでいるよそ者のおっさんはどのように写っていたのでしょうか(笑)。

現在北陸本線は、滋賀・福井両県の「お布施」が効を奏し(笑)、敦賀まで直流電化工事中で、今年秋には完成し、京阪神から223系の新快速が敦賀まで直通する予定になっています。これにともない、永原-近江塩津間の交直セクションは、北陸本線の長浜-虎姫間の交直セクションとともに廃止されることになりますが、「永原バリア」はどのように変わっていくのか・・・直流化された区間には、223系とともに現在小浜線加古川線で使われている125系の投入も予定されているようです。「バリア区間」の列車本数も気になるところで、おそらくは大幅に増えてもう「バリア」ではなくなるのかもしれません。

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20:31福井行き・・・長浜行きが来るまではあと少し・・・