◆Vol19:交通博物館・旧万世橋駅遺構見学

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愛用のブリーフケース(笑)とツアー参加パス


1936(昭和11)年から約70年の歴史を持つ交通博物館がいよいよ今年の5月14日に閉館になります。新たに大宮に鉄道博物館が2007年10月に開館予定となっていて、交博の収蔵品の一部は新博物館に移管されるようですが、詳細はまだ不明のとのことです。個人的には茨城交通から買い入れた旧国鉄キハ11の展示を大いに楽しみにしているのですが・・・。

関西在住の私は、大阪の交通科学博物館には、当然何度も足を運んだことがありますが、交博は現車の展示が大阪に比べて少ないからなのか、これまで行ったことはありませんでした。このまま交博には行かずじまいになるのか・・・と思っていた矢先、「鉄道浪漫派」系の記事をいつもupされているさきた☆たまきさん(さきた☆たまきのラウンドハウス)が「いま、交通博物館が熱い・・・?!」の中で「旧万世橋駅遺構特別公開」のレポートをされているのを見て、やっぱり交博に行ってみたくなりました。

「鉄道花より大沼のみたらしだんご」な私は、日頃JRの103系とか前幌の付いた車両ばかり追いかけてハァハァ言っていますが、20代のころは少しばかり近代建築に興味を持っていて、県立近代美術館の建築見学会にも時折参加したりしたものでした。さきた☆たまきさんの記事を目にして、「若き日の想い出」(笑)が沸々と甦ってきた感じでしょうか。ちょうど2月下旬には所用で東京へ行く予定が入っていて、早速交博のwebページを見てみると、当日飛び込みでも参加できるとのこと。どうやらスケジュール的にも交博に寄る時間が作れそうなので、とにかく行ってみることにしました。


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秋葉原駅留置線で昼寝する常磐線415系電車(クハ411-116)


と、2月下旬の昼下がり、最寄りの秋葉原駅に着いたわけですが・・・上であんなことを言っていたのに、何かもういきなり幌フェティシズムに走ってますね。これではいつものヘンタイ活動と同じではないですか。しかも、どんなアングルを取っても車両が切れてしまって形式写真すら撮れません。真横から撮ってもホーム幅が狭くてNGです。もう少しホームの端に寄ればうまくいきそうなのですが、残念ながらホームの端の部分は立入禁止の看板と柵があり・・・残念。それでも3カットほど撮ってきたのはやっぱりこの「病気」は死ぬまで直らないということなのでしょうか・・・。


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中央快速線・高架下のホール部分 赤レンガの質感が印象的


秋葉原駅から交博までは歩いてもほんの5分ほど、駅前から大通りへ出ると、もう万世橋交差点と交博がすぐそこに見えています。予約せず飛び込みで行ったので、ひょっとしたら相当後の時間帯になって場合によっては諦めなければいけないかも・・・などと今更なことを思いながら受付窓口へ向かいましたが、すぐ参加できるとのことでまずは一安心。30分後、指定の集合場所へ行ってみると、さきた☆たまきさんのレポートにもありましたが、集まった人々は年齢層、性別もさまざま、その中にはスーツを着てネクタイを締め、ブリーフケースを持った「ご同業」も何人かおられました。

出欠確認、簡単に注意事項の説明の後、まずは高架下のホール跡のようなところで、5分ほどの映画を写して旧万世橋駅交通博物館の歴史のレクチャーがありました。旧万世橋駅は中央線のターミナル駅として作られたということで、威風堂々としたレンガ造りの初代駅舎にまずびっくり。それからあと印象に残っているのは、戦後の交通博物館の前にずらりと大型の観光バスが並んでいるシーンでしょうか・・・今の周囲の光景からはちょっと想像できません。


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旧ホームへと通じる階段


ここはさきた☆たまきさんが撮られたのと同じアングルですね。私の場合は少し明るめに撮って、レタッチでは若干赤みを加えていますが・・・私のカメラではどうしても白熱灯がにじんで写ってしまいます。階段のステップには「滑り止め」が付いていませんでしたが、これはスタッフの方の説明によれば金属部分の滑り止めは、戦時中に軍へ「供出」させられたものだとか。階段は旧ホーム跡へと通じてはいるのですが、やはり危険防止のためなのか、階段を上がりきったところでアクリルで周囲を覆われ、実際にホーム上へ出ることはできません。集合時の注意事項の説明どおり、この遺構は確かにちょっと埃っぽいのと湿っぽい感じは確かにしましたが・・・それにしてもこういう「時間を止めてそのまま冷凍保存した」ような空間とあたりの雑踏とのコントラストが何とも心地よい感じがしました。何か「秘密基地」みたいで(笑)。


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万世橋駅ホームと中央快速線の201系東京行き

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いや、さきた☆たまきさんのレポートを読んだときから、このシーンとアングルで撮ってみたかったのです(笑)。入れ替わり立ち替わり、参加者の方々がアクリル板越しに外の景色を撮られているのを後ろで待ち、人垣がなくなってから約2~3分後、私と同じように居残っていた数人のうちのお一人が「あ、向こうのほうが何かちかちか光ってるよ・・・」と言われたのと同時に・・・オレンジ色の201系10両編成がすーっと近づいてきました。運転士さんは旧ホーム手前の透明のシェルターに居る私たちをちらっと見ると、スピードをぐっと下げて、写真を撮りやすいようにして・・・下さったように見えたのは気のせいでしょう。もう神田駅は目前ですから、ここはもともと停車準備でスピードを落とす区間なんでしょうね。

そう言えば、中央快速線の201系電車も、新型車両への置き換えが既に発表されており、万世橋駅との組み合わせの写真は、とりあえずは「貴重な記録」と言えるでしょうか・・・・・。




【外部リンク】
●交通博物館webページ
・・・「旧万世橋駅遺構一般公開」の詳細もこちらに掲載されています。
●万世橋駅 -Wikipedia