◆Vol27:ことでん高松築港駅
春の岡山・高松「小遠征」、4月のネタをまだ引きずってますが、今回からは「コトデン中古車センター」高松琴平電鉄のシリーズに入ります。
ご存じの方も多いと思いますが、高松琴平電鉄は2001年12月に民事再生法の適用を受け・・・つまり一旦倒産し、現在は地元企業の支援を受けながら経営再建の途上にあります。それに伴い、かつては「琴電」「コトデン」としていた愛称をひらがな書きの「ことでん」とし、車両にも「ことでん」のステッカーを貼っています。この「ことでん」従来から関西や関東の大手私鉄等他事業者の中古車両を積極的に導入しており、そのパターンは車両の近代化が進んだ現在でも変わっていません。
「ことでん」の高松側の始発駅は、JR駅前の交差点を玉藻公園へ向かって渡った所にある高松築港、2面2線の櫛形ホームを持つこぢんまりとしたたたずまいの駅です。以前は駅舎部分はホテルの一部にあり、ホテル内施設の売店や食堂等が隣接していたそうですが、今では駅前の再開発でホテル等は姿を消して駅舎のみとなり、改築されたJR駅とは対照的な枯れた雰囲気でした。でも玉藻公園(高松城址)の雰囲気とうまく調和していて、さほど「寂れた」印象は個人的には受けませんでした。
琴平線・1200形電車 ラインカラーはアイボリーとレモンイエロー
上の写真は琴平線用の1200形電車で、元は京浜急行700形です。1967~1970年に普通列車用として製造され、ことでんには2003~2005年にやって来ました。Wikipediaによると、駆動系やブレーキ系統や連結器に手が入っていますが、外観は京急時代とあまり変わっていないようです(パンタグラフがシングルアームになったくらい?)。やっぱり走行写真をコンデジで……というのは「チャレンジャー」だったのでしょうか。まぁ、スピード感を表現した……って駅到着直前でした(笑)。
次は長尾線・志度線用の600形電車で、元は名古屋市地下鉄の東山線(250・700形)・名城線(1000系)の……中間電動車を改造したものです。長尾線・志度線の車両限界の関係から全長15mのこれらの形式に白羽の矢が立ち、1998年~2002年にことでん入りしましたが、中間電動車の先頭車化改造……どこかで聞いたことがありますね。そうです、「JR西日本メソッド」として世に知られる、といっても私が勝手にそう言ってるだけですが、それにしても、上手にいい車両を見つけてくるものです。
もっぱら地下線内で、闇の先にある白く小さな明かりを頼りに走り続けたこの600形、まさか地上に引き上げられて遠い四国のローカル私鉄へ連れてこられるとは思いもよらないことだったでしょう。でも時間と四季の移り変わりを目にしながら走る「第二の人生」は、なかなか悪くないものかもしれません。
どこに行こうか、まだ全然決めてませんでしたが、とにかく来た電車に乗って先へ進みましょう。