●第9回:南海7000系リバイバル塗色~今なら間に合う

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空港急行関西空港行き 天下茶屋駅 2006年5月

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区間急行・和歌山市行き 天下茶屋駅 2006年3月


「ホロフェティストの部屋」、ここまで「幌の形態学」みたいなお話でしたが、今回は特別編です。

昨年、東武8000系のうち、東上線の1編成が期間限定ながらグレーとオレンジの旧塗装で営業運転に就いて話題となりましたが、こちら関西でも南海電鉄が創立120周年を記念して、南海本線用の7000系1編成が濃淡グリーンの旧塗装で運用に就いています。期間は昨年の10月1日から今年の6月一杯まで9ヶ月の長期にわたっていますが、早いものでもう残り約1ヶ月となってしまいました。

旧塗装に塗られているのは通称「7037F」と言われている4両基本+2両増結の6両編成、なんば側から順に以下の車両構成となっています。
[Mc=運転台付きモハ、T=サハ、Tc=モータなし制御車(クハ)、(P*)はパンタグラフと個数] 

←なんば[Mc7037(P2)+T7819+T7820+Mc7038]+[Mc7027(P1)+Tc7907]和歌山市関西空港

難波側の4両は1967(S42)年製で、和歌山側の増結2両は1966(S41)年製。製造メーカーはT7820(近畿車両)を除いて全車帝国車両製です。

私がこの「リバイバル塗装編成」の何に「萌えて」いるのか…は言うまでもありません、前幌付きの難波側Mc車のモハ7037です(笑)。側面は大型の1枚引戸、屋根にはツインパンタを戴き、妻板裾部にズラリと並ぶジャンパ栓、そして更新工事後に取り付けられた大型スカートという難波向きモハ7000形お約束のスパルタンなルックス。

その表情を引き締めている前幌は、幌枠がなく、くしゃくしゃと無造作に折りたたまれているようにも見えますが、それだけにヘビーデューティーな7000系のキャラクターを一層際だたせる必須のアイテムといえるでしょう。そんな精悍かつ無骨なスタイルに似合うのは、やはり濃淡グリーンの旧塗色…。「期間限定」といわずにある種のメモリアル編成として7月以降もこのカラーリングを続けて欲しいと願うのは決して私だけではないと思います(?)。


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住ノ江でお昼寝中の7037F(和歌山側2両)

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大きく引き延ばされた1枚幌




【7037Fの運用について】

昨年の12月までは、南海電鉄公式webページ上で運用情報が提供されていましたが、何故か今年に入って運用情報提供が中止となり(東武リバイバル塗装編成でも同じような事情だったようです)、待ち構えて狙い撃ちするのが非常に難しくなってしまいました。

7037F(というか6連編成)のおおまかな(というかおおまかすぎるぞ)運用パターンは次のとおりです。

1)早朝、車両基地(住ノ江、羽倉崎、和歌山市)から出庫、なんばへ向かう。
2)主に区間急行、空港急行、普通の運用を中心にこなす。(なんば-関空みさき公園和歌山市)
3)午前中の仕業終了、上記の車両基地でお昼寝
4)夕刻(4時台~5時台)、車両基地から出庫、なんばへ向かう。
5)上記2)と同じ。
6)深夜、仕業を終え上記の車両基地でオヤスミ。

ややこしいのは、日によってはお昼寝のままオヤスミに入ったり、かと思えば、お昼寝なしで終日運用に就いたり…逆に夕方になってやっとお目覚め…というパターンがイレギュラーに(?)入ってくることで、お昼寝のままオヤスミに入る日に何も知らずに午後から出撃したりなんかすると…いつまで待ってもブツはやって来ない、そらそやろという憂き目に遭うわけです。はい、私もそれ1回ありました(泣)。

ローテーションで比較的きっちり回すのが一般的なJRの車両運用とは異なり、南海の車両運用パターンはよそ目にはランダムかつ複雑です(その道のエキスパートには独特の嗅覚があるそうですが…)。もし、これから「出撃」される方がおられましたら、7037Fの運用等を扱ったサイトがいくつかありますのでご参考になさって下さい。



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7000系 トップナンバー編成 天下茶屋駅 2002年5月