◆Vol35:阪堺電軌・大和川駅(1)絵になる(?)風景

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我孫子道を出発して、大和川の鉄橋を渡りきってすぐの自然堤防上にあるのが大和川駅です。

ここからは堺市になります。この駅の「名物」は、何といっても開業時(1911年)からその姿をとどめている大和川鉄橋、ということになるでしょう。住吉大社の大鳥居との組み合わせと並んで、鉄橋を渡るトラムの姿は、阪堺電軌の最も絵になるシーンの一つです。

上の写真は上りホームから鉄橋側、つまり大阪市内側を、下の写真は堺市内側を見たものです。自然堤防はそのまま東行き一方通行の細い道路ですが、意外と交通量は多く、電車がやってくる時には常に踏切にはクルマが2、3台待っています。それから、堺市側のレールを跨ぐ高速道路は、阪神高速15号堺線です。5号湾岸線かと思っていたのですが、今さっき地図を見たら間違ってました(笑)。また、缶コーヒーBOSSの看板は、高速道路向けのものだと思われます。電車からだと、さすがにちょっと見にくいでしょう。


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鉄橋を渡るモ602 2004年1月


我孫子道を出発した電車が豆粒のようにぽつりと見えたかと思うと、まっすぐ伸びた鉄橋に沿って姿が次第に大きくなっていき、そして踏切の警報機の音に迎えられるように駅へ滑り込んでくるシーン、逆に大和川を出発した電車がレールを擦る音をかすかにいつまでも残しながら大阪市内の方へ遠ざかっていくシーン…は数分ごとに繰り返され、じっと見ているだけでも時間が経つのを忘れてしまいそうになります。

大阪側からやってくる電車は姿が見え始めてから駅までさほど時間はかからないのですが、堺側からは…視線の先には次の高須神社駅に停車するシーンが見えるせいか、姿が見えどもなかなか近づいてきません。


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ようやく姿を現したモ352 2004年1月


で、待ちくたびれた頃にようやくやって来たのがモ351形の352号車でした。

大阪市電にも何かよく似たような形の電車が居たように思われる(現・広島電鉄の900形)のですが、この車両も純然たる阪堺オリジナルのもので1962(昭和37)年製です。いかにも昔の「チンチン電車」のような形のモ161形も好きですが、モ351形もなかなかユーモラスな姿形でなかなかイイです。前面中央の大型窓の両側に細長い小窓が付いているのが妙に律儀(?)で車体に似合わぬ大きなパンタグラフとよくマッチしています。


大和川駅のシリーズ、あと2回くらい続けてみたりします(笑)。


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大和川駅・駅名票 古びた駅にこのアイテムだけが妙に新しい

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掲示の時刻表と路線図