▲「ソース顔の38歳」鈴木利男

今回の「古館語録」は、1993年シーズンの終盤2戦(日本、オーストラリア)にラルースからスポット参戦した鈴木利男氏です。

鈴木利男氏、といえば、長年日本のトップ・レーサーとして活躍してきたイメージがあり、日産系のドライバーとして星野一義氏のパートナー(グループC、ツーリングカー)としてのイメージが強かったのですが、若手の頃は79年に全日本F3の初代チャンピオンとなり、その後もヨーロッパF2にチャレンジするなど海外志向を強く打ち出していた時期がありました。93年のF1スポット参戦は、長年の夢が叶った、ということになるのでしょうか…。


(1) ソース顔の38歳

(2) 究極のソース顔


確かに濃い(笑)。それに国内では星野さんのサポートとしてのイメージが強かったのか、どことなく「永遠の若手」のような感じもします。ただ、キャリア初期に早々と国内トップフォーミュラのF2に乗り、優勝経験もあったことを考えれば、なかなかの苦労人だったのですが…。



来た(笑)。これでこそ古館語録。手にするのはステアリングよりエレキ、といったところでしょうか。しかしここまでフルタチさん、顔のことしか言ってない(爆)。


(4) プロストと同い年の新人


確かにそう言われれば…二人とも1955年生まれ。キャリア的に見れば利男さんは海外では完全ノーマーク…と思いきや、1992年のIMSA開幕戦、伝統の米国・デイトナ24時間レース星野一義長谷見昌弘両氏とともに日産ワークスのドライバーとして優勝、おそらく1993年のF1スポット参戦の話もそのあたりから出てきたのかもしれません。

結局2戦のスポット参戦の結果は、鈴鹿が12位(予選23位)、アデレードが14位(予選24)位完走…ラルースとしては、スポンサーを持ち込んでくれて、なおかつマシンを壊さずに最後までフィニッシュさせてくれたのですから、十分な働きだった、ということになるのでしょう。

淡々とF1スポット参戦をこなした感のあった利男さんでしたが、この体験がいい刺激になったのか、その後のレースキャリアは充実したものになりました。1995年、40歳にして全日本F3000選手権でシリーズ・チャンピオン(!)、99年にはトヨタGT-ONEをドライブしてルマン24時間で総合2位(パートナーは土屋圭市片山右京の両氏)に輝きました。


次回は…「暗いイタリア人」ステファーノ・モデナの予定です。


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