◆Vol42:餘部探訪シリーズ(3)餘部駅の「ポール・ポジション」から

餘部探訪シリーズ・第3回、過去2回の以下の記事の続きです。


さて、前回では鉄橋を渡り餘部駅到着までのレポートでしたが、今回はいよいよホームから列車を狙います。

私がやって来た12時台から14時までの間は、餘部駅で列車を絡めたショットを収めるには最も都合のいい「ゴールデン・タイム」ともいうべき時間帯で、以下のとおり上下合わせて6本の列車が行き来します。

※12:38着(38発):上り普通列車172D(城崎温泉行き)
※12:45着(46発):下り普通列車171D(浜坂行き)
※13:04頃(通 過):下り特急・はまかぜ1号(浜坂行き)
※13:31着(31発):上り普通列車174D(豊岡行き)
※13:43頃(通 過):上り特急・はまかぜ4号(大阪行き)
※13:59着(00発):下り普通列車173D(浜坂行き)

このタイムテーブルを見れば、効率的に駅を散策して列車を撮るなら、浜坂方面から172Dに乗って餘部へ降り立ち、13:31発の174Dで城崎方面に抜けるスケジュールが最もいいかもしれません。その間に橋を渡る普通列車を上りと下りの両方スナップし、お立ち台で下りはまかぜの俯瞰まで記録に収めれば、ほぼ一通りの列車写真を押さえたことになります。で、城崎で途中下車して外湯にでも漬かって「サンパチくん」(113系3800番台フチN編成)で福知山に出ればそれで1日を有意義に過ごすことができるでしょう(?)。

ただ14:00発の下り173Dが出た後は、15:28発の上り178D(つまり173Dの折り返し)まで1時間半ほど列車がなく、この間をどのように過ごすかが問題となります。でも駅の周りをじっくり散策するならむしろこの1時間半がちょうどいいとも考えられますが……冬の寒空の下を歩き回るのは些か辛い。


<今回の写真は全てクリックすると大きくなります>

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香住から乗ってきた171Dが浜坂へ向かって去り、ホームの賑わいも一段落付いたころに撮影スポットとして確保したのはホームの香住側(つまり橋に隣接している側)の先端の柵のところで、私にとってはここが餘部駅撮影スポットのいわば「ポール・ポジション」。本来は「お立ち台」からの俯瞰写真が定番のショットなのでしょうが、自分としてはやはり駅に向かって迫り来る列車の写真を撮ってみたかったのです。

特に前回記事で紹介させていただいた「関東在住のさるG.ベルガーならぬブロガー氏」「雨のち、虹のち、雨…」で渾身のショットを拝見させていただいてからというもの(実はこの記事を見て私の心に「火が灯いた」)、同じアングルからの走行写真をスナップしてみたいと思い続けていました。

しかしホーム先端で海からの冷たい風をまともに受けてやって来る列車を待つのは、たとえ10分そこそこの間とは言え、やっぱり厳しいものがあります。一度は止んでいたみぞれ混じりの雪もまた降り始めてきました。いや、ベテランの撮り師さん方にしてみればこんなのは全然「待つ」うちには入らないのかもしれません。何せ目当ての列車を待って雪の中を何時間も待ち続けることもざらにあるのだから。

ふと右上のお立ち台の方を見れば、下りはまかぜ1号の俯瞰写真を収めようと、おそらく大半は先ほどの171Dで来られたと思われるギャラリーが鈴なりになっていました。通常時のはまかぜは4両が基本で、特急列車としてはすっかり「寂しくなった」感がありますが、カニツアーのシーズンの今は概ね6~7両編成に増結されそれなりの体裁となっています。今回待ち受けるはまかぜ1号は6両編成。


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13:05分頃、橋に続くトンネルの奥が不意に鋭く光ったかと思うと、タイフォンの音と共にポータルからキハ181-47率いるはまかぜ1号がようやく姿を見せ、ゆっくりと餘部駅に近づいてきました。私の後方からも、一眼レフカメラのシャッターを連射で切る音が幾重にも重なって聞こえてきます。

これにて「メイン・ディッシュ」は終了……ではありません。でもとりあえず餘部駅に迫り来る列車の写真は撮れたことだし、次に浜坂からやって来る13:31発の174Dで香住に戻れば、ゆっくりと帰りは温泉に漬かる時間も取れてちょうどいいかもしれません。ここで「お立ち台」の更に上ではまかぜを見ていた子供たちを呼び戻して174Dに乗ろうか、一瞬迷いました。

さあどうしよう。今回本当にここで撮りたかったのは、キハ181はまかぜではなく、また別のモノなのです。


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餘部駅余部鉄橋」の探訪記録、といいつつここでようやく橋脚の写真が登場です。列車が来る合間にいろいろなアングルから何枚も撮ってみました。初めはホームから見下ろすアングルで何枚か撮れればもういいか、と思っていたのですが、やっぱり撮っているうちに、一度下の国道まで降りてみて見上げるアングルからも撮っておきたい、とも思い始めました。そうなるとやはり174Dで引き返すのでは時間がすこし足りないし、ちょっと勿体ない。

(まだまだしつこく続きます)


【追記08.04.04】
◆「"餘部鉄橋"でひとこと」(はてなハイク)
~「餘部シリーズ」の「延長戦」はここに写真を貼ったり小論を書いたりして続けていきたいと思っています。もうすでにいくつかのネタを投下していますが、当ブログでは敢えて今回書かなかった話(何で橋の架け替えが必要なのか、これから香住-浜坂間はどうなっていくのか等)を書いたり、本編記事ではアップしきれなかった写真などを貼っていくつもりです。