◆Vol46:餘部探訪シリーズ(7)鎧駅もまた良し

餘部探訪シリーズ・第7回(最終回)、過去6回の以下の記事の続きです。



餘部駅の香住側隣接駅、鎧駅

餘部駅がここに来て半ば「観光地化」したのに対して、鎧駅は目立たない存在ではありますが、よくよく見ればこの駅もまた独特の味わいを持つ駅でした。

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178Dで香住へ引き返す途中、鎧駅で対向列車を待って数分停車しました。香住-浜坂間の普通列車は、概ねここで列車交換をするように設定されています。その停車時間の間に、何人かの方が待ちかねたようにディーゼルカーから降りて海側へカメラを向けていました。私も同じようにやってみたのが上の2枚目の写真です。

駅舎と集落は山側の下りホーム側にありますが、上りホームからは鎧の小さな漁港が見下ろせます。後でマピオンの地図を見てみると、駅から漁港への道路は、香住側に迂回してから降りるようになっていました。トンネルとトンネルの間にたたずむ山間の小駅であると同時に、切り立った崖の上に置かれた「海に最も近い」駅という2つのキャラクターを持つこの鎧駅も、余部鉄橋餘部駅、あるいはその先の桃観(とうかん)トンネルと同様に香住-浜坂間の厳しい路線条件を象徴する存在と言えるでしょう。

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数分間の待ち時間は意外と長く感じられ、ようやく香住方面からのディーゼルカーがヘッドライトを光らせながら姿を現しました。できればホームからキハ47の幌付きの姿をスナップしたいところだったのですが、もうさんざん海からの冷たい風に晒されていたのと、下り対向列車が来るやいなやこちらの列車が出発、というパターンでも困るので、おとなしく(?)車内から撮ることにしました。この日は天気が悪かったせいもあるのか、もう餘部駅&鉄橋見学には時間帯も若干遅いせいもあるのか、対向列車の混み具合は行きに乗った171Dほどではないようでした。




今回もユーチューブにアップした動画を貼っておきましょう。香住駅では浜坂行きの「はまかぜ3号」とすれ違い。本来ならこの3号は香住止まりなのですが、夏や冬のオン・シーズンには浜坂まで延長されています。収録したシーンは、最初に178Dが豊岡へ向けて走り去るディーゼルサウンドの余韻で始まり、後は「はまかぜ」のキハ181が轟音を発散しながら香住駅を蹴立てるように出発して行くところまで約1分20秒。

動画を撮り終わってから、遠ざかるキハ181のテールランプを目で追いつつ余韻に浸っていると、改札の向こうから子どもたちの「おとーさん、何やってんのー」と呼ばわる声でようやく我に帰りました。

もう後は駐車場に止めてあるクルマに乗って神戸へ帰るだけです。もと来た道を引き返して約3時間の道程、一度止んでいたみぞれ混じりの雪がまた降ってきました。

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国道312号線



【追記08.03.13】
◆「"餘部鉄橋"でひとこと」(はてなハイク)
~「餘部シリーズ」の「延長戦」はここに写真を貼ったり小論を書いたりして続けていきたいと思っています。もうすでにいくつかのネタを投下していますが、当ブログでは敢えて今回書かなかった話(何で橋の架け替えが必要なのか、これから香住-浜坂間はどうなっていくのか等)を書いたり、本編記事ではアップしきれなかった写真などを貼っていくつもりです。