◆Vol47:関東遠征08春復命(1)鉄道博物館と収蔵車両

先日、実に1年半ぶりに東京へ出張しました。

概ね一人で行くことが多い「東京出張」何と言っても楽しみはフリーの時間(仕事が終わって新幹線に乗るまでの間とか)を活用しての鉄オタ活動(もちろん幌の観測も含む)……今回は月曜に仕事ということで日曜に前泊しました(当然旅費は日帰り分なので泊まり代等は自弁です)。

お仕事本筋の復命は、まぁここでは当然省略させていただくとして、久方ぶりの「関東遠征」の復命を記事にいたします。

復命内容は大きく分けて次の3つです。

<1>鉄道博物館と収蔵車両(今回記事)
<2>東京近郊区間大回り乗車(高崎線八高線→中央線)
<3>中央線「山スカ」115系電車観測

本来なら「前幌を付けた京急1321編成の観測」が真っ先に来るはずだったのですが……2月にいにしえの塗色に塗り替えられたのを機に、非常に残念なことですが前幌が取り払われてしまいました。私のような幌フェティシストの「スキモノ」にとっては号泣ものの展開というしかありません。そこでしばし考えた結果、中央線の「山スカ」クモハ115-300の前幌観測に切り替えることとしました。

それでは、そろそろ「復命」の本筋に入りましょう。


<1> 鉄道博物館と収蔵車両


イメージ 1

記事に貼りたい写真がたくさんある、というかここで200枚以上も撮ってしまって選ぶのに困ってしまったので、取りあえず自分にとって一番インパクトのあった4枚をピックアップして「はてなフォトライフ」にあらかじめアップしています。


「鉄道の街」大宮に、かつての交通博物館を継承・拡大させる形で昨年10月にオープンした鉄道博物館の「目玉」は何と言っても36両を数える実車の展示と、本格的な運転体験ができるシミュレータ、そしてミニ列車の運転体験だと思われますが、私が鉄博に着いてまず向かった先は……そのいずれでもなく、ノース・ウィングの先に屋根付きで保存されているキハ11-25でした。
→→→(1)キハ11-25

茨城交通に譲渡されて長らく活躍していたキハ10系の現車が、しかもきちんと幌付きで(そうです「幌付き」で)運転可能な状態のままきれいに整備されているのですから、幌の学究の徒たる者まずここに向かわずしてどうする。事前リサーチのとおり、保存場所は博物館の外れにあるせいか、ほとんどギャラリーが居らず、存分に「一人撮影会」を楽しむことができました。

ひょっとして、来館者の多くはこんなものがあること自体知らずに帰っていく……それはさすがにないか。

このキハ11-25については、いずれまた書庫「貫通幌のガイドライン」の記事としてもアップしたいと考えています。ちなみにこの車両はあくまでも「動態保存用」のものですが、実際の運用等については未定とのこと。実際に運転実施ということになればミニ列車同様人気アトラクションの一つとなるのは間違いないところと思われます。


キハ11-25が置かれているノース・ウィングのあたりとは対照的に、ヒストリー・ゾーンの実車展示エリアは大盛況でした。展望車、旧型国電クモハ40、ED17、ED75-500、EF58にEF66、それから181系485系のボンネット型先頭車に加えて0系や200系新幹線の先頭車、「あさかぜ」でデビューした20系客車等々まさに国鉄の車両史を1ヶ所にパッケージングしたような空間は趣味者ならずとも目を引くところでしょう。

館内の車両の配置の関係もあり、「車両だけの形式写真風」のスナップを撮るのは予想どおり至難の業でした。

限られたスペースにできるだけ多くの車両を、ということもあるのか、どこもかしこも車両の先頭部分は来館者の動線のメイン・ストリームに引っかかっており、人波が途切れるタイミング自体がなかなかありません。アングルとポジションを決め、先に記念撮影をされている家族連れの後で待っていて、さあ、次はこっちが撮ろうか、とカメラを構えた瞬間に別のグループに後からササッと車両の前に回り込まれてしまうということも度々でした。

もっともこういう人混みの中で「車両だけの形式写真風」のスナップを撮りたい、と思ってしまうことそれ自体が無理筋というか、「車両ブツ撮り派」である私のわがままかつ悲しい習性です。そういう無理を承知で撮りたいのなら、とにかく辛抱強く待ち続けるか、開館直後か閉館間際の人の少ないであろう時間帯を見計らって一気に撮って回るしかないでしょう。というか、そもそもこの「ヒストリー・ゾーン」のコンセプトは、単に車両だけを展示するのではなく、その車両が使われていた状態も含めて一種のストラクチャとして再現する、といったもののようですから、「車両だけ」にこだわっても仕方ないようにも思いました。

…ということで、人波の間を縫うようにしてタイミングを見計らいながら、さすがに「全車両制覇」は途中でしんどくなって止めてしまいましたが、約8割方の車両を色々なアングルから撮って回りました。
→→→(2)EF58と(3)ED17、(4)全体の俯瞰図



またまた今回もYouTubeにアップした動画をここでも貼っておきましょう。ちょっと画像の変換がうまくいかないのか画質がかなり悪いのですが……。

3時になると、ヒストリー・ゾーンの中央にアレンジされたターンテーブルの上に鎮座しているC57-135号機がドラフト音も高らかに、解説のナレーション付きでゆっくりと一周します。収録したのは全体の2/3(途中でいい加減疲れた&デジカメのメモリが心配になった)ほどですが、雰囲気の一部は感じていただけるでしょうか。

ちなみに、交通博物館に展示されていた頃のC57-135の画像は「はてなフォトライフ」にアップしています。
◆C57-135号機:交通博物館2006.02


結局このアトラクションの後、もう一度ノース・ウィングのキハ11-25を撮りに行って(いい加減しつこい)から、次に「東京近郊区間大回り乗車」を予定していることもあり、本来なら、展示車両だけでなく、収蔵資料をじっくりと見ていきたかったところですが、滞在時間約3時間で撤収することとしました。今回は鉄博初回ということもあって、車両写真の記録だけに絞ってはいたのですが、ちょっと時間の使い方としてはもったいなかったかもしれません。

でも次はいつ行けるかは分からないのですが、こういう博物館は闇雲に1回の訪問で「全部見てやろう」と意気込むよりも、その都度自分なりのテーマを持って何度も訪問するのが却ってリーズナブルな利用方法だとも思います。

それでは次回は「大回り乗車」のレポートを。


イメージ 2
<クリックすると大きくなります>

クハ181-45 特急「とき」

イメージ 3

漢字でも併記されているヘッドマーク

イメージ 4

クハ103-713先頭部分カットボディ(ラーニングゾーン)