●第39回:JR東海キハ85系の幌座~幌座のいろいろ(5)
「幌座のいろいろ」シリーズ、今回の「テキスト」は、JR東海発足後の新製車両第1号として製造されたキハ85系特急型ディーゼルカーです。本題に入る前に、簡単にこのキハ85系の概要を以下のとおりまとめておきましょう。
詳細は上記wikipediaの記事をご覧いただくとして、概要は以下のとおりです。
1 キハ85系の概要
■JR東海キハ85系気動車 - Wikipedia詳細は上記wikipediaの記事をご覧いただくとして、概要は以下のとおりです。
※キハ80系特急型気動車の置き換えと高速化(110km/h対応)のため、1989(平成元年)に新製配置。
※主な運用は高山本線の特急「(ワイドビュー)ひだ」、1992(平成4)年からは紀勢本線の特急「(ワイドビュー)南紀」も追加。
※基本形式は以下のとおり。
※台車はヨーダンパ付きボルスタレス。
※パワーユニットは、国内初のアメリカ・カミンズ製ディーゼルエンジンを装備
(C-DMF14HZ/350hp・インタークーラー付きターボ)
※ブレーキは電気指令式空気ブレーキ、機関ブレーキとコンバーターブレーキの3系統を装備。
※1989年通産省グッドデザイン賞。1990年のブルーリボン賞は次点(受賞はJR東日本の651系電車)。
※主な運用は高山本線の特急「(ワイドビュー)ひだ」、1992(平成4)年からは紀勢本線の特急「(ワイドビュー)南紀」も追加。
※基本形式は以下のとおり。
◎キハ85-0番台…非貫通・流線形の先頭車
◎キロ85-0番台…非貫通・流線形の先頭車、1992(H4)に登場したグリーン車。
◎キハ84-0番台…中間車。
◎キハ84-200番台…中間車、1992(H4)年に登場した「南紀」用でバリアフリー対応。
◎キハ84-300番台…中間車、「南紀」用でバリアフリー非対応。
◎キロハ84-0番台…中間車、「ひだ」用のグリーン車。
◎キハ85-100番台…貫通型先頭車で奇数向き。車椅子対応(2003(H15)~)は車番に+1000(全車対応済み)。
◎キハ85-200番台…貫通型先頭車で概ね偶数向き。車椅子対応(2004(H16)年~)は車番に+1000。
※車体構造は軽量ステンレス製、座席のシートピッチは80系の910mmから1000mmに拡大◎キロ85-0番台…非貫通・流線形の先頭車、1992(H4)に登場したグリーン車。
◎キハ84-0番台…中間車。
◎キハ84-200番台…中間車、1992(H4)年に登場した「南紀」用でバリアフリー対応。
◎キハ84-300番台…中間車、「南紀」用でバリアフリー非対応。
◎キロハ84-0番台…中間車、「ひだ」用のグリーン車。
◎キハ85-100番台…貫通型先頭車で奇数向き。車椅子対応(2003(H15)~)は車番に+1000(全車対応済み)。
◎キハ85-200番台…貫通型先頭車で概ね偶数向き。車椅子対応(2004(H16)年~)は車番に+1000。
※台車はヨーダンパ付きボルスタレス。
※パワーユニットは、国内初のアメリカ・カミンズ製ディーゼルエンジンを装備
(C-DMF14HZ/350hp・インタークーラー付きターボ)
※ブレーキは電気指令式空気ブレーキ、機関ブレーキとコンバーターブレーキの3系統を装備。
※1989年通産省グッドデザイン賞。1990年のブルーリボン賞は次点(受賞はJR東日本の651系電車)。
キハ85系のスタイルを特徴付ける「アイテム」は、何と言っても非貫通タイプ85-0のパノラミックウィンドウと、この貫通型100/200番台に装備されているアタッチメント状の「幌座」ということになるでしょう。「貫通型」と言っても、基本的なスタイルは非貫通タイプの0番台と同じく流線形で前面は傾斜し
ており、貫通路を直方体にするため(言い換えれば、「幌をまっすぐ装着する」)ためには、幌の取り付け座の側で車体に合わせる必要があります。
ており、貫通路を直方体にするため(言い換えれば、「幌をまっすぐ装着する」)ためには、幌の取り付け座の側で車体に合わせる必要があります。
上の写真をご覧ください。
前頭部分を真横から見たアングルですが、幌座の形状がよくわかるでしょうか。その先に装着されている幌よりも、むしろ白一色に塗られたこの幌座の方が大きな存在感があります。このアタッチメント状の幌座、ネットで検索してみると、一般には「幌アダプタ」と呼ばれているようです。
上のリンクは、製造元の日本車輌のwebページですが、ご覧いただくと、キハ85系落成当時の画像が掲載されています。貫通タイプのキハ85-100番台は、幌座を取り付けていない「すっきりとした」姿で、現在ではほとんど見ることができない貴重な姿です。ちなみに、大型の幌座の着脱には特別の装置が必要で、通常運転時は取り付けられたままになっており、取り外されるのはお召し運転など特別な場合に限られているようです。
端的に言えば、岐阜駅で大阪発着の編成と名古屋発着の編成を併合・分割するためです。
詳細はwikipediaのリンクをご覧いただくとして、大まかな併合・分割の状況は上の画像をご覧ください。(ワイドビュー)ひだの運行は、名古屋-高山・富山間が基本となっていますが、1日1往復は大阪発着の便があります。元は大阪-高山間の急行「たかやま」を1999(平成11)年に特急に格上げして「ひだ」の運転系統に組み込んだもので、大阪発着の25号・36号(2008年のダイヤ改正までは23号・34号)には、奇数(東京)向きのキハ85-1100番台に幌を装着したまま運転、岐阜-高山間の2編成併結時に使用されています。
最後に、大阪駅での「観測記録」(2007年12月)をレポートします。
この日は1両増結の4両編成で、名古屋向きの先頭車は、キハ85-202で、基本編成の先頭車キハ85-1117の前に増結されていました。通常キハ85-200番台は、偶数(神戸)向きで、100番台車からの幌を「受ける」側なのですが、どういうわけか方向転換された上に幌が装着されています。連結面は下の写真をご覧いただきましょう。
大阪駅は、目下改装工事中で、かつては11番線まであったホームも10番線までになっており、11番線から出発していた「ひだ」も、現在は10番線からとなって、残念ながら対向ホームからの編成撮りはできなくなってしまいました。それでも今回「観測」を行ったのは、先頭車が2両連なっている珍しいシーンを見かけたからでした。確かこのアングルに「萌える」方が関東方面に居られたはずです(爆)。
【参考】キハ85系の「画像集」です。
■キハ85系~幌苦総合車両所・画像センター(はてなフォトライフ)
http://f.hatena.ne.jp/o_keke_nigel/t/%e3%82%ad%e3%83%8f85%e7%b3%bb
最後の最後に「おまけ」の動画です。上の「フィールドワーク」の際にコンデジで撮ったモノで、画質はまぁいつものアレなので、カミンズのブリティッシュ・アメリカンなサウンドをお楽しみいただければ幸いです。発進時のギアが進段していくところが音でお分かりかと思います。
次回は、「南海・近鉄」タイプの幌座と、これまでの「幌座シリーズ」のまとめを予定しています。