◆Vol54:355M(2)元優等列車の証~北陸&大糸線「青春18」フィールドワーク




福井12:46→富山15:38/355Mの続きです。

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(はてなフォトライフhttp://f.hatena.ne.jp/o_keke_nigel/20090729221018)

富山行き355M 475系金サワA18編成(クモハ475-45側) 金沢駅停車中


14分間停車の金沢では、小松で撮り残した475系編成写真のクモハ475側(貫通幌受け側)からの写真を対向ホームから撮りましたが……この駅は高架となってからホーム全体が屋根に覆われてしまったため、昼間でもホームの大部分は薄暗く、ちょっと駅撮りには向かない状態です。

同じ高架駅でも福井駅は屋根の一部が半透明で光が射し込んでくるのでそれほど暗さは感じません。また355Mの編成写真を撮った小松駅もホームが屋根に覆われた高架駅でしたが、2面3線と狭く左右から光がいくらか射し込んで来るため福井と同様にあまり気にはなりませんでした。それでも上の写真でもお分かりのとおり、天井から射し込んできた光がたまたまクモハ475の先頭部分に当たっているのはラッキーでした。


金沢を出発すると、しばらくは街並みの中を抜けていきますが、七尾線との分岐駅でもある津幡を過ぎたあたりからにわかに街並みも途切れ、475系電車は山あいの中をモーターのブロワ音を上げながら登り、源氏と平氏の歴史的な合戦が行われた峠をその名の由来とする倶利伽羅駅に到着します。ひっそりとした山間の小駅という趣のいかにも絵になりそうなこの駅で特急の待避で数分停車……ならよかったのですが、残念ながらここは普通に1分停車で、駅名標をバックに1カット撮るのが精一杯でした。

この後、石川県と富山県の県境となる倶利伽羅トンネル(2460m)を抜けるのですが、実際に合戦の行われた峠そのものは北陸本線(と国道8号線)が抜ける峠とは別の場所(3kmほど南)にあるそうです。ただ倶利伽羅峠 -Wikipediaによると、この天田峠も含めて、広義の「倶利伽羅峠」と呼ぶようですから、駅名もトンネル名も「看板に偽りなし」ということでいいのでしょう。


倶利伽羅駅名標を撮りにデッキに出た帰り道にふと目に付いたのが……これぞ今は専らローカル運用に使われている475系が「優等列車」用として作られた証ともいうべきアイテム……「洗面所」です。

栓開閉レバー、プッシュ式の出水スイッチ、それからちょこんと申しわけ程度に付けられている小サイズの網棚等々、いかにも「国鉄」テイストの部品類が年代を感じさせます。最近では、洗面所やトイレは保守の都合上T車(サハ)/Tc車(クハ)限定使用になっているようで、使われない洗面所は、洗面台がベニヤ板で粗っぽく塞がれていました(トイレの方は「業務用室」との掲示が出されて閉鎖)。何かこのあたりはもうちょっとエレガントな方法がないものかなぁ……と思ってしまいます。

今回はここまで。